アメリカの大学院の学費は高い。私が進学予定のところは授業料のみで1年6万ドル以上する。それに日本よりも高額な生活費が加わるので、1000万円/年以上の貯蓄が必要となる。
奨学金には返済義務のない給付型と返済義務のある貸与型があるが、給付型奨学金に申し込むことがひとまずのステップとなるだろう。
私は多くの奨学金に申し込んだが、研究実績がないこともあり、かなり苦戦した。
最終的には合格を頂き、なんとか給付型の奨学金を援助して頂けることとなった。
書類・面接は正直MPHの受験自体より骨が折れるが、よっぽど裕福でない限りは頑張るしかない。
医師がMPHに申し込むにあたって有用であると考えられる奨学金をいくつか紹介しておく。
調べるべきことは奨学金の趣旨が自分に適しているかに加えて、奨学金制度のしばり(VISA制限、受給後の帰国/日本での労働、論文への財団名記載など)、受給金額/期間である。TOEFL scoreや大学への内定、過去の研究実績、将来の展望が大きく影響しているように思う。

①フルブライト 申し込み4-5月
言わずも知れた政府がofferするフルブライト。この奨学金を取得していることが大学院にも働いて合格が貰えるという噂だ。
授業料・交通費・生活費などなど、全ての必要経費を給付型でofferしてくれる。
問題としては、大学院留学がJ1 student(government offer) VISAで行かなければならず、留学後は日本で2年以上の滞在が必要となることだ。通常のJ1 student VISAであればECFMG offerのJ1 Clinical VISAに切り替えてそのままレジデンシーを開始することができるが、政府発行のJ1 studentに関しては海外のサイトまで調べた結果、Clinicalに切り替えられないことも有りうるくらい縛りが厳しいという記載もあり、結論が出なかったので申し込まなかった。アメリカ臨床留学後の先生方がおっしゃるのは、VISAは水物で、少しのことで貰えなかったりする。一度拒否されるとそれを覆すのは難しいので、慎重になるべきだ。ということで、私は安全策を取った。

②JASSO 申し込み9月
私は出身大学の成績評価方法に阻まれてGPAが足らず、出願を断念した。今思えばWESを提出すればGPAもクリアしていたように思う。

③中島記念国際交流財団 申し込み8月-9月
1年あたり授業料300万円+交通費+支度金20万円+生活費240万円を2年間まで給付。
書類選考後、面接があり、給付して頂くこととなった。

④伊藤国際教育交流財団 申し込み8月
1年あたり授業料300万円+交通費+生活費2000ドル/月程度
書類作成が本当に大変だった。かなり時間をかけて作成したが、書類選考で不合格だった。

⑤聖ルカ・ライフサイエンス 申し込み8-9月
300万円の一括支給。面接はなく、書類もそこまで大変ではない。

⑥世界銀行 申し込み2-3月
発展途上開発分野における奨学金。書類作成にかなりの時間を要しそう…

などなど、奨学金はかなり多く存在しており、フルブライトのページなどからそのまとめがみられる。
私も調べるまではわからなかったが、フルブライト始め、600万円/年以上を2年間などとかなり高額の給付型奨学金制度を有している団体・財団は多くあり、貯蓄に余裕がないならば申し込むべきだ。
私は運よく給付型奨学金を頂けることとなったが、教授からの推薦状・その他もろもろの書類作成にはかなりの時間が必要で大変だった。

面接についてのアドバイスとしては、医学分野・公衆衛生分野を共通言語としない面接官の方に、自分の領域の意義・必要性を話す練習をしておくこと、将来の展望を明確にしておくことである。医学分野がすべて臨床研究・疫学に基づいていることをわかりやすく説明することは、とても難しかった。