私がアメリカ留学を志したのはおおよそ学部5年生のときだった。
なんとなく日本が狭いなあと感じた、それくらいの理由だった。
医師となった今、アメリカ留学をあえて理由づけするとすれば、以下の3つがあるだろう。


①教育・臨床
医学教育に関して日本は何十年という単位で遅れているように私は感じた。Residentの言葉で、See it, Do it, Teach itというものがあり、全体として教育を頑張ろうという空気がある。また、教える内容に関してもEDMに準じており、均質である。

内科系:EDM主体の医療を学ぶことができる。感染症・緩和ケア・家庭医分野においては日本よりも歴史があり留学の意義は強い。

外科系:症例数が圧倒的に違う。卒後1年目からひたすらOperatorとして切りまくる。外科レジデンシープログラムはたいてい複数の病院と提携しており、腹部・胸部・外傷と均等に症例を経験できる。またその後、移植や心臓などといったSubspecialityのFellowshipに進んだ後も、やはり症例数は多い。なお、外科系の給与はスタッフだと大体3000-5000万円と言っていた。

②研究
Pubmed, Up-to-date, なんでも良いがすぐに検索してわかるように医学分野における研究は大半がアメリカで行われている。費やされている予算・施設も莫大だ。上記の教育にもオーバーラップするが、Residency, Fellowshipのプログラムの中には研究期間が年単位で組み込まれているものも多く研究が臨床医にとって身近なものとなっている。

③肩書
日本にいずれ戻る場合、研究であれ臨床であれアメリカ留学をしていたことは、履歴書の立派な数行になる。


しかし、これらは私の動機の30%くらいである。
色々なものを見てみたい、多様なbackgroundを持った人々の中で仕事をしたい。
そんな気持ちが一番強い。